Dance

TRU エキシビション「舞踏ニューアーカイヴ展」

ダンスアーカイブ構想

2021.8.3-8.15

展示内容:

・鷹野隆大『 RED & GREEN 』 新作映像インスタレーション

・飯名尚人『三』 疑似ホログラムと映像展示

・石原葉『舞踏出来事ロジー天井画』 イラスト原画 49 点

 

鷹野隆大『 RED & GREEN 』

消えゆく身体をアーカイヴする

現代日本を代表する写真家、鷹野隆大による新作映像作品です。 写真家としての視点から映像をどう使うか、そして、身体をどのように 映像の中で扱うか、ということに興味を持ち、映像作品企画『RED & GREEN』をスタートしました。今回は、石井則仁、石本華江、岩 渕貞太、上杉満代、小林嵯峨、鈴木ユキオ、蝉丸、武内靖彦、向雲 太郎、吉本大輔、当代を代表する舞踏家たちとのコラボレーションです。 この作品では、壁一面に蓄光塗料が塗られた空間に、真紅の照明が 焚かれ、その中で舞踏家は佇んだり、踊ったりという静かな、しかし個 性的な動きを繰り返します。そこで強いストロボが発光すると、舞踏家 の影が蓄光の壁に定着され、影だけが残されます。舞踏家が立ち去っ た後、蓄光の緑と舞踏家の黒い影だけが残り、その影もやがて数分 ほどで静かに消滅します。赤と緑の光の時間軸の中で肉体の幻影が 明滅する、静かな映像作品です。写真が生まれる瞬間に立ち会うか のような体験を作り出し、「消えゆく身体のアーカイヴ」というダンスアー カイヴの根本的な問いを投げかけます。

コンセプト・撮影・ディレクション:鷹野隆大 キュレーション : 飯名尚人 出演:石井則仁、石本華江、岩渕貞太、上杉満代、小林嵯峨、鈴木ユキオ、蝉丸、武内靖彦、向雲太郎、吉本大輔(50音順) 機材提供:ソニーマーケティング株式会社

 

鷹野隆大| Ryudai TAKANO 写真家。1963年生まれ。女か男か、ホモかヘテロかといった二項対立の狭間にある曖昧なものの可視化を試みた作品集『IN MY ROOM』で、2006年に木村伊兵衛写真賞を受賞。他に同テーマをポルノグラフィカルな形式で探求した『男の乗り方』、日本特有の 都市空間を集めた『カスババ』など、写真作品を通して制度化された視覚の外側を模索し続けている。 今年6月29日から9月23日まで、 大阪の国立国際美術館で『毎日写真/1999-2021』と題し、本格的な個展を開催する。

 

 

 飯名尚人『三』

三面疑似ホログラムでアーカイヴする

舞踏の誕生に深く関わった3人の舞踏家̶̶土方巽、大野一雄、大野慶人の 代表作を現代のダンサーが完全コピーします。踊り手は川村美紀子、川口隆夫、 松岡大。舞踏の精神に現代の手法で鋭く反応する、当代きっての3人です。川 村が土方巽の『疱瘡譚』(1972)、川口が大野一雄の『ラ・アルヘンチーナ頌』 (1977)、松岡が大野慶人の『土方三章』(1985) を厳密に再現します。3人のパ フォーマンスを三方向から同時に記録した映像を使い、三面擬似ホログラムの 映像インスタレーションを制作しました。このパフォーマンスを旧博物館動物園 駅で行った模様は TRU オンライン内で同名のタイトルで配信中です。 疑似ホログラムの元になる映像は、正面、右、左の3方向からダンサーの踊りを 撮影した映像を合成したものです。ダンサーの踊りの重心や足の位置を3方向 から記録する映像とその合成映像を再生する疑似ホログラムは、立体的に踊り を記録し、再生することができ、より精細な動きのアーカイヴを可能にしています。

ディレクション : 飯名尚人 出演:川口隆夫、川村美紀子、松岡大 撮影編集:吉田尚弘、河村衣里、飯名尚人

飯名尚人| Naoto IINA

撮影:飯名尚人、吉田尚弘、河村衣里

映像作家・演出家・ドラマトゥルク・映像セノグラファー・プロデューサー。Dance and Media Japan 主宰、国際ダンス映画祭主宰。東 京造形大学准教授、座・高円寺劇場創造アカデミー講師 。映像・身体・言葉を用いてジャンル横断的作品を手掛ける。オンライン舞 踏番組「Re-Butoooh(リ・ブトー)」(NPO 法人ダンスアーカイヴ構想)では、演出・構成・撮影・編集を担当している。

 

 

石原葉『舞踏出来事ロジー・天井画』

舞踏を出来事としてアーカイヴする

TRU エキシビションとしてオンラインで展示中の作品「舞踏出来事ロジー」は、舞踏が様々な領域 で活躍してきたことを「出来事」として年表にしています。この「舞踏出来事ロジー」に挿入された石 原のイラストは写真や映像資料から得た「印象」を核にして描かれています。本展では、この年表 に使われた人の心に残る「記憶」や「印象」を伝えるイラスト49点を一堂に集めて、天井画として展 示します。

イラスト : 石原葉 キュレーション : 飯名尚人

 

石原葉| Yo ISHIHARA

美術家。1988年生まれ。2020年東北芸術工科大学大学院芸術工学専攻博士課程修了。「あなたたち」と「わたしたち」「あなた」と「わ たし」の間に引かれる目に見えない境界、無自覚なフィルターをテーマとして絵画制作を行っている。直近の活動として、2020年靖山画 廊にて5月にオンライン、8月に同画廊にて個展「Who」を開催。ほか展覧会多数。また一方で集団による制作、活動も継続的に行っている。

 

 

 

※本展覧会は新型コロナウイルスの感染拡大防止対策を徹底して実施します。ご来場のお客様におかれましても感染症対策へのご理解・ご協力を賜りたく、公式 容をご一読のうえ、遵守くださいますよう、お願い申し上げます。 http://www.tokyorealunderground.net/news/0006.html

 

会期: 2021 年 8 月 3 日(火)∼ 15 日(日)

時間:月∼金| 、土| 、日| 14:00-20:00 13:00-21:00 11:00-18:00

会場: BUoY 地下スペース (〒 120-0036 東京都足立区千住仲町 49-11 北千住駅より徒歩 10 分)

料金:無料 参加方法:日時指定事前予約制 ( 1 時間毎に入替 / 各回定員 20 名) 

 

予約

https://tokyorealunderground.wufoo.com/forms/wwz2ua10nm2wg2/

 

公式HP

http://www.tokyorealunderground.net/program/newarchive.html

 


主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 企画運営: NPO 法人ダンスアーカイヴ構想

協賛: パリバ・グループ BNP 協力:大野一雄舞踏研究所、 NPO 法人舞踏創造資源、慶應義塾大学アート・センター、 FILMS PARIS NEW YORK 、 Dance and Media Japan 、 NPO 法人 LAND FES 、株式会社鈴木事務所、株式会社 HAUS 、 株式会社佐々木設計事務所、有限会社かんた、京成電鉄株式会社、首都高速道路株式会社、 アーツアンドスナック運動 実行委員会、きもの池之端藤井、東京文化資源会議、公益財団法人セゾン文化財団、 Taiwan Contemporary Culture Lab 、ソニーマーケティング株式会社、一般財団法人セガサミー文化芸術財団 広報協力:ダンス プレス トウキョウ

公式 WEB サイト: http://www.tokyorealunderground.net/

Facebook : @DanceArchiveNetwork / Twitter : @dance_archive / Instagram : @dancearchivenetwork

※新型コロナウイルス感染症の拡大状況等により、プログラム内容に変更が生じる場合があります。あらかじめご了承ください。