Exhibition
石川佳奈
2020. 12.11 - 12.17
手をモチーフにした映像インスタレーション作品を、旧作から新作まで全6点展示します。
私が感じているリアリティは「息苦しさ」。
その背景にあるのは、コロナ渦で露呈した同調圧力。
同調圧力を必要とさせているのは「恐怖」と「管理」の概念だと思う。
恐怖は、知らないことに対して、誰もが感じるもの。
管理は、ある基準に対してそこから外れないように統制すること。
思い通りに動くと思っている手も、無意識のうちに顔を触ってウィルスを取り込んでしまう。コロナになりたくないと思っているのに身近な手を管理することすらできていないと知る。
私たちは多くのことを手で操作している。日常的な会話や仕事、情報、SNSでの言葉。
手はあらゆるものとの、不確かな媒体なのかもしれない。
ある基準から外れないように、健康チェックシートに印をつけて平熱を保つようにしている。これまでも何か大ごとならないように精神的に平熱を保とうとしている社会だったのではないか。
展示をするBUoYの2Fは、1965年にボウリング場として建てられた。
廃業後20年以上放置されていた空間が、その廃墟の面影を残したままアートスペースとして管理され歩み始めている。今も管理と管理外の色が交わる場だと言えるかもしれない。今を考えるために行ったいくつかの実験の痕跡をここに置いてみる。
石川佳奈
●体験型作品について
新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに従い、予防を徹底した上で体験型の作品を展示します。
詳しい内容、ご予約は下記のリンクからご確認ください。
https://note.com/ashinami
●オリジナルカフェメニューについて
会期中、アーティスト小野愛さんによる本展オリジナルメニューをBUoYカフェにて提供いたします。(展示の開催時間に準ずる)
【作家略歴】
1988年東京都生まれ。東京都在住。女子美術大学工芸学科織コース卒業。
2018年「どう生きたら良いのか 分からない」と簡単に答えが見つからないことまでgoogleで検索してしまっている 自分への違和感をきっかけに、山手線を一周しながら街の人に同じことをゲリラで問いかけた作品「どう生きたら良いのか(スペース)分からない」でSICF19グランプリ受賞。 インタビューや街中でのゲリラパフォーマンスの手法を用いながら、自身のプライベートで感じる強迫観念やこの時代 特有の身体感覚への違和感をきっかけにしたインスタレーションを展開する。近年の主な展覧会は「触りながら触られる」(スパイラル、東京、2019)、「SICF19」(スパイラル、東京、 2018)、「ワンダーシード 2018」( トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京、2018)、「しんじてたものに 凹 ( あな ) があいてた」(小金井アートスポット シャトー 2F、東京、2017)。
特設webサイト: http://machigaute.net (12/11公開)
作家公式webサイト: http://kanaishikawa.com
instagram: @kanaishikawa_practice
公開期間
2020年12月11日(金)〜12月17日(木)
受付・開場ともに13:00〜19:00
公開時間
会期中ループ再生
チケット 無料
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