2021.2.1

<BUoYフェスティバル<芸術と抵抗>プロローグ始動!>

 

 

新年1月7日より2度目の緊急事態宣言が発令となりましたが、BUoYでは感染症対策を徹底した上で、この困難な時代への応答を試みる野心的、先鋭的作品を引き続き紹介して参ります。

 

2021年の年明けは、1月17日の布施砂丘彦企画、ジョン・ケージ、ラ・モンテ・ヤング、ステーヴ・ライヒ他の作品上演を含む「歌を捨てよ 分断を歌おう」に始まり、1月23日はシーラカンスによる岸田國士原作「命を弄ぶ男ふたり」、1月24日には気鋭の現代美術家・大岩雄典企画の漫才公演「エクストラバカンス」、2月6日―8日は円盤に乗る派「流刑地エウロパ」再演と、多彩かつラディカルなラインナップが揃いました。

 

また、新企画として、BUoYでは2021年より<芸術と抵抗>をテーマに不定期にてBUoYフェスティバルを開催致します。プロローグとなる今回は、2月下旬から3月下旬にかけて、増田セバスチャン、羊屋白玉、飴屋法水の3氏がBUoY地下と2階スペースで創作を行います。

 

増田はT.S.エリオット作「荒地」、羊屋は、北海道のアーティストとともに北のガラパゴスをキーワードに、飴屋は山川冬樹と共に「水」をキーワードに作品を展開。

 

コロナ禍で、アーティストとスペースは如何に協働することができるのか、空間に集わずに集う集い方について共に考えたいと思います。

 

北川フラム氏が手掛ける地域芸術祭でも多くの公演歴があり、ラディカルかつポップでイマーシヴな作風が他に類を見ない「指輪ホテル」の芸術監督として1990年代より精力的に活動する羊屋白玉と、日本のKAWAII文化を牽引する第一人者として知られ、きゃりーぱみゅぱみゅの初期美術演出や、原宿「KAWAII MONSTER CAFE」プロデュースなど、同じく90年代から一貫して独特の色彩感覚による創作を続ける増田セバスチャンが、共に活動初期に実験劇団「Self 23」(劇場にトラック5台分のガレキと鉄柱を搬入して公演を行うなど「この世の正体」をテーマに舞台で廃墟を組み破壊的な演劇を繰り広げたことで知られる)に関わっていたことはあまり知られていません。

 

そして、唐十郎の劇団に音響として参画後、1983年に「東京グランギニョル」を旗揚げし、90年代は美術家・珍獣を扱う動物商として活動、2005年以降、再び演出家として復帰した飴屋は、93年にパフォーマンスユニット「mama」を立ち上げた増田と、94年にテクノクラート名義で「Psychotoronic Driving2 Tune」を共作しています。

 

30年以上にわたり驚異的な創作活動を継続し、現在はそれぞれに全く異なる場所で活動している(ように見える)3氏が、90年代に同時代へのラディカルな抵抗を含む芸術活動の場で交錯・共創していたという事実は、世界のあらゆる局面で途方も無い分断に直面する、2021年を迎えた次世代の我々にとっては一筋の希望でさえあります。

 

そんなレジスタンスの歴史的先輩である3氏と、誕生からまだたったの3年しかサバイブしていない、よちよちアートスペースのBUoY。芸術に「不要不急」の言葉が向けられるこの困難な時代に、アーティストとスペースの共創によって歴史を掘り起こしつつ新たに歴史を紡ぎます。

上演やイベントの時間自体はその場限りのものですが、スペースの時間は継続し、蓄積し、重なり合い、また次の時間の蓄積へと開かれていきます。歴史から抵抗の身振りを学び、空間で失敗も含めた実験を重ねる、アートスペースという名のレジスタンスを体現する場として、BUoYは今年も活動を続けて参りたいと思います。

公演詳細は順次、HPやSNS等で発信して参ります。皆さまのご参加をお待ちしております!

 

北千住BUoY
岸本佳子